SoaS (Sugar on a Stick) V2 Blueberry を日本語で使う方法
以前に、SoaS Strawberry の日本語化について書きましたが、新しく出たバージョンに
ついても私がやった手順をまとめておきます。
ベースとなっているFedoraのバージョンが更新され、i18n周りの状況も
変わってきていますので、最新の状況にあわせてみます。
前提:ちゃんと起動するSoaSのスティックを作る
Windows版の liveusb-creatorを使っているとはまりやすいのは、入力となるISOファイル
の置き場所が、パス名にブランクを含む場所(デスクトップとか)や日本語名を含んで
いる場合に、ISOファイルを解凍できないというエラーになることです。
以降のステップでは、SoaSでブートした環境での作業になります。
Sugarセッションの言語を日本語に切り替える
ホーム画面のメニューで My Settingsを指示。
そして、Languageを指示。
そしてレ点のアイコンをクリックした後、Restart nowを指示。
Xセッションが再起動され、Sugarのホーム画面が表示されます。
日本語表示を試してみる
これで日本語に切り替わりました。今回はフォントの追加インストールをせずにいきなり
言語設定を切り替えたのですが、CJKをカバーするunicodwフォントがSoaSのOSイメージ
に最初から含まれているため、この状態で翻訳されている箇所は日本語で表示
されます。Sugarそのもののメニューはだいたい日本語翻訳されています。
ホーム画面のメニューは以前のバージョンより簡略化されています。
また、いくつかのactivityも日本語化されています。
新たに日本語化されたものの一つとしてTurtleArtがあります(ヘルプメッセージだけですが)。
日本語フォントを追加する
日本語表示だけならこれで動いているのですが、Write Activityで日本語入力をしてみると、
デフォルトで含まれているどのフォントを選んでも文字化けしてしまいます。
しかたがないので、VLGothicを追加インストールしました。
Terminalを起動してyumでインストールします。
$ su -m # yum install VLGothic-fonts (途中質問に答える)
日本語入力を設定する
(1) Terminalを起動して、ibus-anthyをインストールします。
% su # yum install ibus-anthy (途中質問に答える)
(2) ibus-anthyを入れると、imsettingsやim-chooserがインストールされています。今回は、.xsession
などでアドホックな対応をするのではなく、imsettingsのフレームワークにできるだけ
のっとって設定してみます。
これを書いている時点でのimsettingsにはバグがあり、sugarのような xdg-autostartの機能が
ないデスクトップ環境でimsettingsの自動起動の設定がうまく動かない問題がありますので、
パッチを当てる必要があります。(開発者のtagohさんに報告したのでそのうち直るでしょう)
/etc/X11/xinit/xinitrc.d/50-xinput.sh をエディタで編集し、このように修正します。
編集後、sugarを再起動します。
(3) 再度 terminalを起動し、im-chooserを起動します。
% im-chooser
起動されたim-chooserでIMEを有効にします。
入力メソッドの個人設定を指示し、anthyを選択します。
(4) 次のような内容の /etc/X11/xinit/xinitrc.d/40-sugar-imsettings.sh を作成します。
IMSETTINGS_INTEGRATE_DESKTOP=no export IMSETTINGS_INTEGRATE_DESKTOP
そして、再度 sugarを再起動します。
(5) これでibusにより入力できるようになりました。