鈴木秀美 J.S.Bach 無伴奏チェロ組曲全曲演奏会

第6番を五弦チェロの実演で聞けたのが大収穫。
この曲は、作曲者の指示(五弦チェロのために書かれている)にもかかわらず、多くの場合普通の(四弦)チェロで演奏されているが、いつもなにやら難しそうに奏いていると感じる。しかし五弦チェロだとこんなにリラックスした自然な感じに聞こえることに驚き、感激した。
この曲の楽譜は、演奏家が編集した版の場合、その奏者の語り口にあわせて「編曲された」変なアーティキュレーションがついていることが多い。自分で持っているのもそういう版であった。しかし当時の「しゃべる」スタイルをちゃんと勉強しなおしたくなり、演奏会後思わずブライトコップ版の楽譜を購入。この版にはアンナ・マグダレーナの筆写譜のファクシミリ全曲がついているので、作曲者の意図をいろいろ推理しながらさらうのも楽しい。