IPAフォントを試す

IPAが配布している「IPAフォント」は、これまでIPAのプロジェクトの成果物と同梱でのみ再配布が許可されていましたが、去る10月1日から、一般向けの配布が開始されました。http://ossipedia.ipa.go.jp/ipafont/download.php
高品位フォントを自由に使えることも楽しみですが、JIS X0213:2004準拠となったことが注目されます。
Windows XPとの互換性がなくなったため企業へのWindows Vista導入では大問題となったこの文字セットですが、従来コンピュータ上で使えなかったグリフを正しく表現できることは、個人ユースや教育現場では大きなメリットです。「祇園さん」をちゃんと正しい漢字で表示できるわけですね。

Etoys2.2もVMも含めてUnicode前提に切り替わったことを機に、すこし実験してみました。
実験は、OLPC EToys 2.2 のupdate1715 と Win32 VM 3.10.6 を Windows XP SP2上で動かして行いました。

JIS X0213:2004フォントを試す

あらかじめWindowsにフォント(ここでは IPA明朝 IPAM.TTFを使用)をインストールしてから、以下を実行します。

TTCFontReader encodingTag: JapaneseEnvironment leadingChar.
TTCFontSet newTextStyleFromTTFile: 'C:\WINDOWS\Fonts\ipa.ttf'

すると、TTCFontReader>>readFrom:fromOffset:at: で、"This font has no suitable character mappings"というエラーになり、フォントをロードできませんでした。これは、以前Vista上の漢字フォントを試した(http://d.hatena.ne.jp/korakurider/20061202/p1)のと同じ現象です。

JIS X0208:1997フォントを試す

IPAフォントは、従来のJIS X0208:1997もあわせて配布されていますので、こちらも試して見ます。
昔試された方はエラーでロードできなかったようですが、 http://www.smalltalk.jp/pipermail/squeak-ja/2004-December/002122.html ロードもMorphでの表示も成功しました。