翻訳プロセス

OLPC Wiki上の OLPC Japanポータルに、翻訳作業の進め方について説明がありますが、その中の以下の一節について意見があります。

(1) 新しいプロジェクト、更新されたプロジェクトが登録されるとMLにアナウンスされます。
(2) あわせてロードマップに期限が示されるので、それにあわせてPootleで作業をします。
    * 期限は”なるべく”守るようにしましょう。 

ロードマップに示された「期限」というのは、OLPCがリリースし配布する特定のバージョンに対する締め切りです。成果物が配布に含まれないのであれば、そのスケジュールにあわせて作業することは、配布キットを製造するOLPC側から見た場合は重要ではありません。
また、ある締め切りに間に合わなかったとしても、後で翻訳が完成したら別に配布してユーザにそれを追加インストールしてもらうとか、次のリリースで配布に含めてもらうように手配することができます。

さらに、たとえば EToysだと数千語くらいの単語が翻訳可能なのですが、これらを全部翻訳しようとすると膨大な時間を要しますし、ボランティアベースでは困難でしょう。実際、現在配布されているSqueaklandリリースに実際に含まれている翻訳データは、翻訳可能な物の半分くらいですが、通常のワークショップ用途には十分実用的です。これは、開発者やユーザがSqueakを実際に使いながら不足に気がついたものを順次追加した結果です。
Pootleで翻訳を入力していると、翻訳辞書の先頭から順番に入力していって、全体のXX%完了したというように見てしまうのですが、優先順位をつけたlong tail なやりかたというのもアリだと思います。

言いたかったことは、あまりOLPC本体のリリーススケジュールのことにとらわれすぎずに、もう少し肩の力を抜いて取り組んでもいいのではということでした。

日本でパッケージとして使ってもらえるようにするには、翻訳以外にもいくつかの作業が必要です。

  • ロケール関係の設定
  • フォント
  • 翻訳データ
  • 日本語入力IME
  • 使用リソースが増えたことによるチューニング
  • 上記のパッケージング・キット化

個人的には、Ship2に対して日本用で必要なものを加えた、日本版のLiveCDを作ることを目標にするのがいいと思っています。その上で、できるペースで改良を加えていくという感じです。